2018年02月24日

「LT城西2」建築学会東海賞受賞レクチャーの質疑

LT城西2の共同設計者である鈴木くんが建築学会東海賞を受賞しました!
東海賞は40歳未満の個人が対象で、僕は数年前に頂いているので、今回は彼だけの受賞です。

http://tokai.aij.or.jp/pasttokaiprize.html

先日、東海賞のレクチャーがあり、受賞したLT城西2についていくつか質疑がありました。
僕は受賞者ではないので回答しませんでしたが、僕なりの回答をしたいと思います。

愛工大安井先生「これまでシェアハウスには否定的だったが、実際に設計をしてみて可能性を感じるのか、今後も広がると思うか」

実際の入退去の様子を見ていると入居期間が短く、建物内あるいはLT1と2で部屋を移動するなどフットワークの良さが他の住宅施設にはない特徴です。
家具家電が備え付けられているので、転勤時の一時住まいや、実家とは別の職場に近いセカンドハウスとして使えることが理由の1つです。
しかし、それだけではなく、人生のターニングポイントにおけるチューニング装置として働くのではないかと考えています。
長期間半永住的に住むというのはイメージしづらく、就職や転職、結婚前、離婚後(の方もいるそうです)など生活環境が変わるときに、家族住まいから単身者へ移るときの中間的なものを経たいとか、あるいは濃すぎる家族や冷めた家族を見直すために緩やかな他人同士の関係を経験したいというような意味合いもあるのではないでしょうか。
そういう面では今後も十分需要があるのではないかと思います。


名工大伊藤先生「サブホールや少人数のための居場所は実際に活用されているのか」

一緒に住んで調査しているわけではないのでわからないというのが正直なところですが、ときどき行くと置かれているものが多少変化しているので、使われていると思います。
とは言え、リビングやダイニングに比べると使用頻度は少ないでしょう。
僕はそういったスペースが、例えばブリューゲルの子供の遊戯のように同時多発的に使われるというよりも、逃げ場として用意されていることが重要なのではないかと思います。
他者を感じたくて共用部に出たけれど、意外と人が多かったり、苦手な人がいたりしたときに、部屋に戻るのも変だし、廊下に突っ立っているわけにも行かないし、みたいなこともあると思います。
心理的な効果は高いのではないかと考えています。


全く別の質問でしたが、共通して答えられるのは「逃げ場」としてのシェアハウスかなと思いました。
現場用語でも「逃げ」があることで、融通が効き、工事が円滑に進みます。
窮屈な現代社会において、慣習的な家族の形式にとらわれない人たちの受け皿としてシェアハウスが機能するのではないでしょうか。
お二人の先生、考えさせられる質問をありがとうございました。
posted by moroe at 15:21| Comment(0) | 日記

2018年02月07日

「住まいの環境デザインアワード」シンポジウム

住まいの環境デザインアワードの表彰式、プレゼン、シンポジウムに参加してきました。

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私たちの「庭のあるシェアハウス(LT城西2)」を一次の書類審査で評価して頂いたのは千葉さんだったようで、二次の現地審査をして頂いた川島さんと宿谷先生にはいい意味で書類とのギャップを感じたと言って頂けました。
メモ書きをまとめたものなので間違いがあるかもしれませんが、審査員方のコメントは以下のような感じでした。

書類では周辺から浮いていると感じたが、現地を見ると街と馴染み、道に対する窓は小さくても街に開いていた(川島さん)。社会インフラとして定着しつつあるシェアハウス(千葉さん)において、決してネアカではない普通の人も住めそうで(川島さん)、これまで世代間ギャップを感じていたシェアハウスの見方が変わり、私でも住めそうで(宿谷先生)、逃げられる距離感や戸建て住宅にはないスケール感があり(川島さん)、視線が見え隠れし(宿谷先生)、場所の多様性(川島さん)がある。表面積は多いが断熱性能の良さを活かし、屋根断熱もしっかり取ってあるので、温度ムラやコールドドラフトもなく、ハイサイド窓による換気も効果的で(宿谷先生)、当たり前の環境性能をきちんと満たしている(川島さん)。住宅や集合住宅といったカテゴリを超えた空間の質がある(千葉さん)。

一応グランプリなのでいいことしか言っていただけませんでしたが、実際の審査は議論が白熱したそうです。その議論の中心は中川エリカさんの桃山ハウスだったと思われます。
桃山ハウスは、海の景色にだけ開くといった価値の押し付けではなく(川島さん)、普通の街にある雑多な魅力を取り込んでデザインするという新しいアプローチで、広い意味で環境を捉えている(千葉さん)。ピーエスの輻射暖房があるものの、単板ガラスや熱負荷の最も大きい屋根断熱が薄いことが気になる(宿谷先生)。住まい方は都心との二拠点ということを考慮すれば熱環境はそれほど問題ではなく、この賞が「住まいの」環境デザインアワードという名前であれば、住環境の評価が重要(川島さん)。というようなコメントでした。

全体のまとめとしては、近隣やエネルギーといったさまざまな次元での他者への気づき(千葉さん)や、身の回りから地球規模でのコンテクストの思考(川島さん)が重要というのも印象的でした。

賞はテーマと審査員によって結果は大きく変わります。今回の賞が「住まい」の「環境」デザインアワードだったので、私たちは周辺環境、住環境、熱環境をうまく評価して頂きましたが、評価基準が違えば優秀賞の作品群には歯が立たなかったように思います(藤井さんも中川さんもとてもプレゼンがうまかった)。たまたま運良く頂いたタイトルよりも、他の受賞者も含めたコメントの内容がとても重要で本当に勉強になりました。
posted by moroe at 19:34| Comment(0) | 日記

2018年01月13日

「住まいのインテリアコーディネーションコンテスト」特別審査員賞

「LT城西2」が「住まいのインテリアコーディネーションコンテスト」で特別審査員賞を受賞しました。
https://www.interior.or.jp/contest/coordination/prize_sokuho.html
posted by moroe at 14:27| Comment(0) | 日記