2016年02月27日

「仲田の住宅」地鎮祭

「仲田の住宅」の地鎮祭が滞りなく執り行われました。
設計契約から着工まで5ヶ月、さらに竣工まで5ヶ月の予定。
うちとしては異例のハイスピードです。
(時間がかかってしまっている他のお施主様に「なんでうちは遅いの」と怒られそうですが、特殊な事情と特殊な方法によるものです。)
無理な突貫工事とならないようがんばります。

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2016年02月25日

名城大学卒業設計審査会

昨日は名城大学の卒業設計審査会に参加しました。
たまたまですが、今年卒制を見るのは4校目。
今回は投票権のないオブザーバーとしての参加です。

名城大はまず30名を2時間強かけてポスターセッションし、1回目投票で10人程度に絞り、議論を挟みながら2回目、3回目投票を経て各賞選出します。
若い先生方が数年前の密室審査から毎年改善を重ねただけあって、なかなかいい審査会だったと思います。
最後の1位決めのときに時間不足で議論ができなかったのが残念ですが、賞の審査ではよくあることです。

作品も内容、シート、模型とバランスの取れた学生が多く、優劣の差が少ない印象でした。
ただ、これはこの大学に限ったことではないですが、学生の説明を聞くのが若干苦痛です。
新聞に載っているような社会問題を説明され、プログラムの説明をされ、コミュニティ生まれます、はい終わり、では全然頭に入ってきません。
どうしてその形態や空間を採用したかという必然性や効果、新規性や批評性の方を聞きたいです。
以下、気になった作品だけ少しコメント。

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DIG吉村真基さんによる隠し撮りを拝借。 学生の反論タイム。

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公式3位だが、勝手に諸江賞1位。
自閉症者と5世帯の共存集合住宅。当初、コンセプトには興味もてず、内外がまとわりつきながら様々なスケール感をもって立体化する構成が他と比べると圧倒的に密度が高く、汎用性があると思い、応援演説をした。講評後よく聞くと自閉症者特有の線形の認識行動パターンを巧みに抽出していることがわかる。そのスケッチを前面に出すべきで、自閉症のお兄さんの写真を大きく載せて泣き落しするのは最終手段だと腹黒いアドバイスをする。

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公式特別賞だが、勝手に諸江賞2位。
卒制でよくある堀川沿いの改善計画に見えるが、そうではなく手法の提案で、それが批評的。建て替えをするときは堀川を開くための点数化されたカードを用いて80点以上取らないといけないというストーリー。建築協定というか、アレグザンダーというか。設計なんて点数化できてしまうという皮肉あり、よくあるリバーフロント卒制なんて実現性ないじゃんという批評あり、卒制なんてお手伝い様様じゃん、じゃあ設計もお手伝いにやらせてしまえという批評性を感じた。

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公式2位だが、勝手に諸江賞3位。
造船所を歌った短歌をドローイングやエッチングで表現。よくわからないが、わかりたいと思わせる魅力がある。真基さんや403橋本さんはエッチングなのに複製せず飾ったり、スタイロでコンクリートを表現するという虚構性みたいなものを深読みしていたところがさすが。

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公式1位。地下鉄に風景を提案。
真基さんが愛をこめてバカと呼びつつ最後は3票入れてた。
やりたいことはわかるが、地上と動線的視覚的なつながりがわからないのがすっきりしない。

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公式奨励賞+非常勤のみによるアーキテクト賞。保育園と公民館の複合施設。
設計の密度は高いが、円形プランなのに壁勝ちではなく、柱が林立するところが形態の良さを活かしきれてない。

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公式奨励賞。佐久島で海苔の養殖場と付帯施設の提案。
実際できればきれいだろうけど、波打つ屋根を載せただけにも感じられてしまう。
こういう単純な形態の反復系はディテールつめないとと言いたくなるが学生にいうのもねえ。

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公式奨励賞。熱田神宮を街なかでも視覚化させるため、橋をかけ神事を行う施設の提案。次の作品に続く。

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同じく熱田神宮の景観を考えるべく、地下建築をつくり、寺社を見上げるという提案。
1回目投票では最多だったのに、選外となり同じ熱田神宮提案に負けてしまい悔し泣き。
その涙は絶対将来につながる。僕も卒制は2位だった、今でも悔しい。その悔しさをバネにして設計している。

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選外だけど、全く同じ犬山の防災ビルを指導した名古屋造形大の学生も提案していたのでコメント。
造形大の学生はファサードは保存する代わりに裏にある曳家された家との間の路地に着目していたが、こちらはビルをフレーム化してそこに木造建築を挿入。1960年台のサッシュワークを保存することに意味があると思うがフレームだけだと時代性がわからないのでは。また挿入した木造の軒の出が大きいので、通りからフレームを感じることはできない。
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2016年02月22日

山本理顕さんとの再会

昨日は名古屋造形大学西倉先生の計らいで山本理顕さんに学生の卒業設計を講評していただきました。
決して完成度の高いとは言えない作品も含めて全作品を見て頂き、学生にとっては贅沢な体験だったと思います。
(こっちが実作を講評してもらいたいぐらいです。)

実は理顕さんとは20年近く前以来の再会です。
大学院生時代、休学してヨーロッパ一周していたのですが、パリの道端で偶然お会いして声をかけたところ、「展覧会やるから手伝え」と言われ次の日から数日間手伝いました。
覚えてないだろうと思っていましたが、そんな学生いたなあと覚えてくれていて感動です。

パリの展覧会で雑誌発表前の埼玉県立大学のスライドを見たときは衝撃的でした。
密かに初期の藤井邸に似ていると思いながら失礼かと思い言わずにいるとそんな話をしてもらったり。
パーティでは妹島さんにお会いしたり。
あの頃の記憶が鮮明に思い出されます。

今回の講評や講演会も建築が社会や地域に対してどういう影響を与えられるかという昔から一貫した視点で話されていました。
つまり与えられた敷地の内側だけで、依頼主の要請や利益のためだけを考え、流行りの建築をつくることの貧しさを指摘されていたように思います。


以下、造形大卒業設計に対する山本理顕さんのコメントです。

浅見 なぜここに住宅があるのか考えてほしい。
中野 観光客向けではなく住宅をつくった方がいいのでは。水質は良くなるという前提で。
増田 宗教の役割を考えてほしい。
佐々木 君だけができる提案になっているのか。
阿部 力作!
林 伊勢や街道と坂の地理的関係がわかりにくい。
中川 屋根単独ではなく集まった場合のことを考えるべき。模型の色がどぎつい。
長谷川 裏路地の発見は面白いがもっとデザインを。
山下 単体の建築をつくるのではなく、地域全体で考えるべき。
服部 裏の工場などもっと周辺を考えてほしい。
桶本 街を豊かにするには来街者を増やさないといけない。
錦見 ミニ開発がどうして起きているのか考えてほしい。
栢本 日本全国一律の照明ではなく地域によって変えるべき。

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posted by moroe at 01:04| Comment(0) | 日記